ミツモア Tech blog

「ミツモア」を運営する株式会社ミツモアの技術ブログです

ミツモアにおける日本語 x 英語コミュニケーション活性化の取り組み

※ こちらはミツモアAdvent Calendar 2022の3日目の記事です。

こんにちは、ミツモア VPoE の白柳(@yanaemon)です。今年も昨年引き続き今年もアドベントカレンダーをやってます。昨年の記事については ミツモアAdvent Calendar 2021 こちらを見てみてください。

今回は、ミツモア内の言語に関わるコミュニケーションの取り組みについて紹介したいと思います。

背景

現在、ミツモアでは “世界基準のサービスで日本の生産性を高める” べく英語圏のエンジニアの採用も積極的に行なっています。

それもあってか、日本語ネイティブ対英語ネイティブなエンジニアの割合が約 3 : 2 と英語がネイティブなエンジニアがかなり増えてきています。 現在はまだ会社の公用語は日本語であるため、プロジェクトのメンバーや会話する際のメンバーによって言語が変わります。 中には、日本語がほとんど話せないメンバーや英語が苦手なメンバーもいます。

このような場合、ネイティブでないメンバーが取り残されてしまう課題が出てきます。

  • 翻訳して理解するまで時間を要し、メインの議論内容を考える時間が取れない
  • Slack などのやりとりでも、反応が遅れる
  • 伝えた内容が、間違って理解のまま進んでいたことが後から発覚

このような課題が、ビジネス側のメンバーと話すときも、エンジニア同士でも、どちらもで起きていました。 円滑なコミュニケーションのために、今日はその取り組みについて紹介したいと思います。

コミュニケーションで気をつけていること

普段開発業務を行うコミュニケーションを大別すると、大きく 2 つに分類できるかと思います。

  1. 同期コミュニケーション
    1. ミーティングでの会話
    2. オンラインでの会話
  2. 非同期コミュニケーション
    1. Slack での会話
    2. Github や Google Doc などの Document 上での会話

自分も英語がネイティブではありませんので、コミュニケーションの際に認識のズレが発生しないように気をつけています。

  1. 文章として残す文化の徹底
  2. 言語の異なるメンバーの巻き込み
  3. 無理に苦手な言語を使わない

では、3 つについて具体的にどのようなことをしているか書いていきます。

1. 文章として残す文化の徹底

日本語ネイティブなエンジニア間の同志のコミュニケーションでさえもこれは重要なことですが、言語が異なるとさらに重要度が増します。 口頭で話したことは正確に伝わっていなく、そういう意図ではなかったと後からなることを防ぐため、ここは徹底するため下記のようなことをしています。

同期コミュニケーションの場合

  • オンラインで 1 対 1 で話をする場合でも、認識がずれそうと判断したら、すぐに文章に起こす
    • ミーティング中でも話す人が、重要なポイントを話しながら記入。議事録代わりに
    • ミツモアの開発ミーティングでは議事録担当を設けないことがほとんど
  • 質問がある人はコメントする形で質問を書く
    • 話している途中に質問がどんどんドキュメントに書かれていく

非同期コミュニケーションの場合

  • イシューや施策案などは Google Doc に集約、Google Doc 上にコメント
    • Project の計画, プロダクトの要件定義書・仕様, 開発設計書, etc…
    • ビジネス側とのコミュニケーションではこれを特に意識

という感じで、とにかくドキュメントに書きまくっています。

ドキュメントとして書くことで、一番効力を発揮するのは、自動翻訳に連携してネイティブな言語へすぐに変換できることです。ミーティングの議事録でも、たまに英語と日本語が入り乱れていることもあります。 仮に書きながら話す時間がかかってもでも、認識のズレによる手戻りなどを考えると圧倒的にコストを低く出来ます。

よく使うツールとしては、このあたりです。

  • DeepL
  • Google Meet 文字書き起こし x Google 翻訳
  • Google Doc, Github (Markdown), Notion

2. 言語の異なるメンバーの巻き込み

特にミーティングでですが、多くのメンバーで議論が行われる場合、英語で行われることが多いですが、その際に英語が得意ではないメンバーが取り残されます。逆もまた然りです。

同期コミュニケーションの場合

  • 同じミーティングでも定期的にメインとなる言語を変える
    • 疎外感を感じてしまう可能性があるため、両方話せるメンバーがファシリテーターのサポートで日本語で途中補足説明を挟んだり、質問を投げかけたりします。
    • この辺りはまだまだ改善の余地がありますが、かなり形になってきている感じはあります。

非同期コミュニケーションの場合

主に Slack での話になりますが、下記のような取り組みをしています。

  • Emoji で一発で翻訳できるように. 🇺🇸 を押すと日本語 → 英語翻訳してスレッド投稿
    • 自前で DeepL を使って翻訳内容を投稿する Slack App 作成
      • できる限り機械翻訳しやすいような文章で投稿することを心がける
  • English follows Japanese. 重要な内容は、投稿時点で両方の言語で書いて投稿
    • Emoji を使う場合はスレッドで、読むために 1 click 必要になってしまうため
    • general channel は基本的に両方の言語で投稿

3. 無理に苦手な言語を使わない

最近の翻訳技術は精度が高いため、相手に合わせて無理にネイティブでない言語で話すよりも、変換コストを取ってでもネイティブな言語で話たほうが認識のずれが起きにくくなります。

同期コミュニケーションの場合

  • ネイティブな言語で話しながら文章に、DeepL で翻訳して読んでもらう

非同期コミュニケーションの場合

  • Github のコード上の文章であっても、慣れるまではネイティブな言語で書いてしまい、各メンバーで翻訳
    • Google Doc はエンジニア以外のメンバーも書くため日本語が多いのはもちろんですが、Github のコード上のコメントや詳細設計ドキュメントでも
    • 無理に英語で書くと効率はもちろん下がりますし逆に誤解を招く可能性も出てくるため

翻訳効率を上げるために、コード上のコメントはエディタのプラグインでその場で翻訳して読んでいるメンバーもいます。

※ ミツモアでは vscode ユーザが多く、その場で翻訳表示してくれる Plugin を入れていたりします marketplace.visualstudio.com

これから

このような取り組みもあってか、初めのうちは自分のネイティブでない言語への抵抗が大きかったメンバーも、テキストコミュニケーション、さらには、口頭でのコミュニケーションも徐々に円滑にできるようになってきて、言語への抵抗が小さくなってきていると感じています。

MeetsMore, MeetsOne 共にプロダクトが拡大、また、それに伴いエンジニア組織の規模も拡大してきており、コミュニケーションコストはより高くなっていくと思われるため、このような取り組みはさらに加速させていきたいと考えています。

最後に

ミツモアでは “世界基準のサービスで日本の生産性を高める” べく、様々な職種のエンジニアを積極的に採用しています! ご興味がある方はぜひ気軽に面談しましょう!

meetsmore.com

herp.careers